下の子が産まれると、実際の行動で難しい、工夫が必要!と思うのは、下の子のお世話ですが、実は工夫が必要なのは、上の子の気持ちに対するケアなのです。
4歳差ということは、産まれてから、上の子は蝶よ花よと、全ての大人の視線と気持ちを独り占めして生きてきました。4年間も。それが、ある日、一気にアイドルの座を奪われ、「赤ちゃんを可愛がる大人の側の1人」という立場になるわけです。
そんなつもりなんて、大人側には全くなくても、上の子から見ると、熱い視線を浴びるのは生まれたての赤ちゃんなので、なんとなくそんな気持ちになるようでした。(これは随分後からわかったことです)
4歳差姉妹育児をする中で、我が家が直面した、長女の気持ちの変化、長女のやきもち、長女の喜び、寂しさ、それらに対する我が家の工夫を書きたいと思います。
Contents
上の子は必ず赤ちゃん返りをする?
我が家の場合、妊娠中から生まれてくる子のお世話をしてあげる!と意気込んでいて、赤ちゃんと私が帰宅してからも、一生懸命あやしてくれたり、長女が帰宅すると、かえってきたよーと優しく声をかけてくれたり、赤ちゃんが泣いていると、泣いてるよ!大変!と呼びに来てくれたりと、赤ちゃん返りの兆候は全く見られませんでした。
次女が動くようになって、長女の作ったものを壊したり、ぐちゃぐちゃにしても、怒らず、間違えて髪を引っ張ったりしても、怒らず、、。赤ちゃん返りとは全く無縁のように見えました。
〇ちゃんは、赤ちゃんを育ててるんだよ。だから〇子は、赤ちゃんを怒ったことないでしょ。
ある時、私が赤ちゃんが何かしたことをぷりぷりしていた時、長女が言ったセリフです。
「〇ちゃんは、赤ちゃんを育ててるんだよ、だから〇子は赤ちゃんを怒ったことないでしょ。ママも怒らないで。」と。
そうなんです。長女は次女を一生懸命育てていたわけです。だから、同列ではなく、保護者の気持ちだった。だから、赤ちゃん返りがなかったんです。
遅く来た赤ちゃん返り
この力関係が変わったのは、次女が文章を話し、自己主張をするようになってから。
次女が1歳半を過ぎた頃からです。
それまでは従順だった次女が、自己主張を始めた。
「〇〇しましょうね」と言っても、
「違うよ!」とか「こうしたい!」とか、いろいろ長女にはむかいだした次女。
そしたら、長女が、次女も長女と同じ、子供なんだと、もう赤ちゃんじゃないんだと無意識に気づいたようで、保護する対象から、対等な対象に意識が変わったようでした。
そうなると、対等の立場なのに、こっちだけ甘やかされている、、、ということになり、私も甘えたい!甘やかされたい!となって、次女と張り合って甘えるようになりました。まさに、遅く来た、赤ちゃん返り。これは半年ほど続き、次女がひっちゃかめっちゃかに主張する時期が過ぎると、自然と長女も直りました。
リアルおままごと。リアルお人形遊び。
女の子は2歳くらいになると、お人形遊びを始めます。ミルクをあげてみたり、お風呂に入れてあげたり、髪の毛をといてあげたり。
最初、赤ちゃんが来た時、また下の子が上の子に従順である限り、上の子にとって下の子はリアルおままごと、リアルお人形遊びの相手となります。
個人差があると思いますが、お人形さん遊びが好きな子は下の子をすごく可愛がってくれると思います。
用心すべきなのは、下の子の態度と、そんな優しい上の子に甘えて、慣れてしまう親の心の持ち方の方。
4歳はもう子供、赤ちゃんじゃない?5歳や6歳になったら、抱っこなんていらない?
「〇ちゃんはもう、6歳だよ。だけど、〇ーちゃん(下の子)が抱っこされてるのを見ると、兄弟なんだもん、羨ましくなっちゃう」
ある時、抱っこしてと来た6歳の長女を、からかってしまった時に長女に言われた言葉です。
赤ちゃんの頭は最初は完全に組み合わされていないので、特別小さいということを忘れちゃダメ。
次女が産まれる直前、病院に入院する前は、長女がすごく小さい子だと思っていました。あどけなくて幼い子供だと。
なのに、病院から戻ってくると、長女がものすごく大きい子に見えるのです。
もう、自分で驚くくらい、長女が大きく見えました。
次女と一緒に見ると、遠近法で見ているのかなと思うくらい、長女が巨大に見えたものです。
それは、そうなんです。後から考えたら当たり前。
産まれたばかりの赤ちゃんは、産道を通るため、頭蓋骨がまだ完全に組み合わされておらず、本当に頭が小さいのです。
それと比べたら、当然、3,4歳の子供は「大きく」見えます。
3歳でも4歳でも、上の子は上の子、下の子は下の子
今現在、次女が4歳になっている我が家。
毎日のように、私の膝を独占して、抱っこされています。
当たり前のように。親の私も、次女を抱っこするのが当たり前になっています。
でも、次女が産まれた当時、長女を抱っこするのは、当たり前ではありませんでした。
抱っこにくると、4歳になっても抱っこしたいなんて可愛いなとか、6歳になっても抱っこしたいんだなーとか、そんな風に思っていました。
まだそこまで行っていませんが、次女が6歳になっても、やはり下の子だからと赤ちゃん扱いしているのではないかと思います。自戒。
長女へのリスペクトを忘れちゃいけないのはママの方
よく、ちょっとした用事をするとき、次女を見ていてと長女にお願いしていました。
長女は気持ちよく見ていてくれましたが、これが当たり前ではないんだということを、幼い子供が頑張ってくれているんだということを、もっといつもわかってあげないといけなかったなと後から反省したものです。
幸い、長女はたびたび、訴えてくれました。
「〇ーちゃんは、何をやっても褒められるけど、ママは〇子にはリクエストばかりする」
これも、ある時長女から言われた言葉です。
ちょうど次女が1歳になり、言葉を話し出し、歩き始め、ご飯も食べるようになったころ、なにかちょっとでも話したら、みんなで褒めて、立っても褒めて、笑っても褒めて、と何でもかんでも褒めていました。もちろん、長女の時もみんなで、褒めまくっていました。
一方、5歳になった長女は、しつけの真っ最中。テーブルマナーを教えたり、言葉遣い、生活態度を教えたりと、確かに「リクエスト」することが多かったわけです。
上記した言葉を言われた時は、長女と次女では、人生の段階が違うこと、今望まれることが自ずと変わってくることを、丁寧に説明をして、長女も納得してくれましたが、よく見れば、長女にだって、褒めても褒めきれないくらいのことがあるのだと、大反省し、それからは次女に優しくしてくれたら、褒め、何かあれば、褒めてと、意識して褒めるように、可愛いと思ったら、言葉に出して可愛いねと伝えるようにしました。
長女とのデート
そして、家ではどうしても実際の手が必要な次女がいるので、次女のいない空間で、長女と2人で何かをする時間、どこかへ行く時間を設けました。
例えば、3,4歳というと年少さん、年中さん、この頃になると、お友達と遊ぶ、幼稚園のお友達とどこかへ行くということもしますよね。
そんな時は、思い切って、次女を夫や両親にお願いして、長女と2人で遊びに参加して、長女にママを独占させて、次女に気を使わないで思いっきり遊ぶことをさせました。
大人が思うより、子供は優しくて、次女に気を使っている、いつも次女を意識の中においているということを学んだ私がした工夫でした。
長女だけの社会を持たせてあげる
これは、我が家の場合、幼稚園、また習い事です。
ここでは、次女を知らない先生やお友達が多いため、長女は長女だけの社会を保つことができます。
実際、次女が産まれてから、次女がきちんと幼児として自立するまでの2年くらいの間、この長女だけの社会を持ち、お姉ちゃんという立場ではなく、長女が単純に、〇子としてのみ存在できたことは、長女の精神衛生上、とても良かったと思っています。
お姉ちゃんと呼ばない
我が家では長女をお姉ちゃんとは呼びません。長女がごくたまーに自分のことを、お姉ちゃんと呼んでいる時は、微笑ましく見ていますが、私たちからお姉ちゃんとは呼びません。次女も長女の名前にちゃんづけで呼んでいます。
なんとなく、お姉ちゃん、という役職をつけないほうが良いかなと思っています。
上の子へのリスペクトを下の子にもたせる
何かもめごとがあった時は、下の子を諭したいと思っています。
姉妹のもめごとのパターンはだいたい、次女のわがままに長女が耐えられなくなった時に起こります。
次女はいつでも、自由にしたいことをして、また同時に長女といつも遊びたいと思っています。でも、そのアプローチは自分本位で、長女の立場には立っていません。
長女は、ほとんどの時、次女の希望を聞きますが、どうしてもこれがしたい!とか、何かに夢中になっている時とかは、次女のわがままや、ぐちゃぐちゃにしてしまったり、などの行為に我慢できなくなり、爆発して、次女が泣く、という図になります。
小さい子が泣くので、うっかり大人は上の子を注意したくなりますが、よく見ていれば、その原因がどちらにあるかは明らかで、原因が100%長女にあったことなど、この4年間で片手で数えるほどもあったかどうか、、です。
お互いに配慮がなかったか、下の子に原因があったか。
上の子はたえず、下の子がいるということで、我慢をしているケースが大人が気が付かないところでも多いので、下の子の泣き声にとらわれすぎず、上の子の気持ちを優先した指導を心がけたいと思っています。
そうすることで、長女の気持ちが慰められて、結果的に、いさかいが減ると信じています。
まとめ
4歳差育児で難しいのは、親が上の子を大人だと思いすぎることだと思います。
私も、二人のあまりのサイズの違いに、0歳と4歳のできることの違いに、1歳と5歳のできることの違いに、、、誤解している時がありました。2人の年の差は一生縮まらないので、精神的な差も、身体的な差もずっと続きます。それが気にならなくなるころには、子供が親を必要とはしなくなっている時期でしょう。
長女は我が家のパイオニア。なんでも初心者マークの親と一緒に闘ってくれている戦友です。その仲間意識?が、分かってくれる、という気持ちの甘えにつながりました。
家では上の子を大きいと思っているのに、幼稚園や学校、また習い事の発表会などに行くと、まだまだ小さい子なんだと、小ささに驚くことはありませんか?逆に家では下の子を小さいと思っているのに、外で見ると、意外と大人で驚いたということはありませんか。
4歳差育児で難しいのは、長女を年齢相応の子供、幼い子供だ!とちゃんと意識すること。長女がちゃんと子供らしく、のびのびとして、子供らしく十分に甘えられるように、長女の子供の時間を大切にすごしていきたいと思っています。
しぇんこ
7歳と3歳の姉妹を持つアラフォー&ワーキングママです。
女の子育児をこよなく愛し、育児に仕事に家事にと奮闘中。
女の子育児ならではの悩み、4歳差ならではの悩みに向かい合い、研究の日々。
長女誕生以来、自分なりにこだわって調べてきたことを、育児に奮闘中のママへお届けしたいと思っています。
詳しい自己紹介、ブログを始めるきっかけは最初の投稿に書きました。
よろしければ、お読みくださいませ!
しぇんこ