教育

子供に読ませる本はどう選ぶ?幼児から小学校低学年まで その1

子供に読ませる本はどうやって選びますか?
小学生になると図書館があって、図書の時間や休み時間に自分で好きな本を選んで読む機会もありますが、その前は基本的には親がチョイスしますよね。
小学生以降も子供が読みたい本と、知識や情緒の成長のために読んでおきたい本に相違があったりもします。
世の中には膨大な数の本があって、どれも良さそうに書いてあり、でも、全部読めるわけではなくて。

本選びってすごく楽しいけど、正解がなくて大変。
そんな疑問を持って、下記の7冊の本にある推薦図書を見てみたら、何冊かの本で推薦されている本が重なっていることがあり、これは参考になるかもしれない!とご紹介することにしました。

参考にした書籍

①「幼児教室ジャックが選んだ121冊」
②「公文推薦図書」ーそれぞれの段階で50冊ずつ、計650冊
③「フィンランドメソッドー子供が伸びる読書日記100冊」(未就学児)
④「フィンランドメソッドー100さつ読書日記」(4歳から小学生)
⑤「フィンランドメソッドー100冊読書日記(小学生3年生から)」
⑥「麻布学園教諭・中島克治著 小学校入学前にことばの力をつける魔法の本棚」223冊
⑦「麻布学園教諭・中島克治著 小学生のための読解力をつける魔法の本棚」170冊

たくさんの書籍から推薦のあった順に書いていきます。

同数からの推薦の場合は、それぞれの書籍の中で対象年齢が低いとされている本から順番に書きます。また、一応の対象年齢を書いておきますが、本に対象年齢などあってないようなものです。
お子様それぞれの成長段階や、その時の興味などにより、変動すると思いますので、
そこはあまり気にせずに読んでください。

なお、⑥と⑦は同じ筆者なので、1冊として考えました。

全ての本からの推薦があった本

いやいやえん 中川李枝子作 福音館書店

何をしても「いやだ いやだ」という4歳の男の子「しげる」に保育園の先生が好きなことだけができる「いやいやえん」という別の保育園を教えられ、何をしても怒られない「いやいやえん」で過ごしますが…。

対象年齢:(保育園の4歳の子供の話ですが、7話からなり、長いのと、絵がほとんどなく文字で書かれているため)年長~小学校3年生

いやいやえん (福音館創作童話シリーズ)  amazon

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5冊から推薦のあった本

ちいさいおうち バートン作 岩波書店

田舎のちいさいおうちが時代とともに変貌を遂げていく様子が描かれており、人と自然の調和の大切さや、人間の勝手な所業の前に踏みつぶされていく偉大な自然の哀愁が描かれている作品。読んだ後に、優しい気持ちになれるであろう一作。
この本は、大型版も出版されています。

対象年齢目安:年長~小学校1年生

ちいさいおうち (岩波の子どもの本)  amazon

ちいさいおうち改版 (岩波の子どもの本) [ ヴァージニア・リー・バートン ]     楽天

100万回生きたねこ 佐野洋子作 講談社

99万回死んで、100万回生きて、100万通りの生き方をして、100万回目に初めて自分のためだけの生き方をし、愛する猫を見つけ、その猫の死を嘆き悲しみ、自らも死んで二度と生き返らなかったというお話。どういう風に生きたら良いのかと考えさせられる名作。

対象年齢:年長~小学校2年生

100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)  amazon

100万回生きたねこ (講談社の創作絵本) [ 佐野 洋子 ]  楽天

花さき山 斎藤隆介作 岩崎書店

10歳のあやが山菜採りに行った山で道に迷い、みんなから恐れられている「やまんば」に会い、その「やまんば」が「優しいことをすると花が咲く」と語ります。自分のやりたいこと、食べたいものを、兄弟のために我慢する、少女の思いが美しい花を咲かせる、切なさが沁みる作品。ゆっくり読んで子供にいろいろなことを感じってほしい作品。

対象年齢:年長~小学校3年生

花さき山 (ものがたり絵本20)  amazon

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4冊以上から推薦のあった本

わすれられないおくりもの スーザン・バーレイ作 評論社

みんなから慕われて、頼りにされていたアナグマの死に直面した動物たちが、アナグマの死を悲しみ、アナグマが残してくれたものに気づき、死を受け入れていく過程を描いた、絵本には珍しい「死」をテーマにした作品。親しい人が亡くなった時に、残された人がどんな風にその死を受け止めて、どう生きていくか、亡くなった人を偲ぶとはどういうことなのかということの一つの答えが示されている作品。

対象年齢:年長~小学校1年生

わすれられないおくりもの (児童図書館・絵本の部屋)  amazon

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あらしのよるに 木村裕一作 講談社

あらしのよるという独特の状況下で、ふとした誤解をきっかけに、やぎとおおかみ、食べられる側、食べる側という、利害の相反する対立する二者が、重なる誤解の末に友情を育むという物語。

対象年齢:年長~小学校2年生

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あらしのよるに (あらしのよるにシリーズ) [ 木村 裕一 ]    楽天           

おしいれのぼうけん ふるたたるひ作 童心社

ミニカーの取り合いをしておしいれに入れられたさとしとあきら。おしいれの怖さに負けず、旅に出ます。ファンタジックな冒険の物語。旅の途中、どちらかがくじけそうになると、どちらかが手を差し伸べる男の子の友情も描かれており、男の子には是非読ませてあげたい一冊。

対象年齢:年長~小学校2年生

おしいれのぼうけん (絵本・ぼくたちこどもだ)  amazon

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まとめ

3冊から推薦のあった本が膨大なので、ここで一度切って、次の投稿に3冊からの推薦、さらに次の投稿に2冊からの推薦のあった本を書きたいと思います。

個人的には「ちいさいおうち」が大好きです。

人間が身勝手に開発して自然を破壊していくことにより起きた悲しさや自然と調和して生きることの美しさ、大切に受け継いでいくことの尊さが、理屈ではなく、自然と感じられます。子供の心にもじんわりと沁み込んで、大人になっていつかふるさとを離れた時に、ふとこの絵本を思い出して、地元を懐かしむ、そんな長く記憶に残る一冊なのではないかと思います。

しぇんこ

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