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第一子との母乳育児は乳腺炎との闘いだった
長女が生まれたのは秋口の9月。
冬に向かったせいもあるのか、そんなにものすごく母乳が出るタイプでもなかったのに、あっという間に乳腺炎になった。
痛いこと痛いこと。
飲んでもらうのが一番治るから、痛くても飲んでもらうんだけど、激痛。
赤ちゃんが飲んでくれて可愛いなーなんて余裕なし。
もう、さあ、こい!
せーの!そらいけ!!
いたーーーーーーーーい!!!!!
みたいな感じ。
なかなかうまくいかなくて、なんだか痛みのせいで気持ちが弱くなるのか、産後でホルモンがくるってるからなのか、すごく悲観的になった。
母親に向いてないのかしら、、、みたいな。
食事制限などもしていたけど、食事制限しても、ケーキもシチューもお正月のお餅も全部食べなくても、やっぱり乳腺炎になっちゃう。
桶谷式母乳育児相談室との出会い
藁にもすがる思いで調べて、近くの桶谷式の母乳外来に行ってみた。
桶谷式と聞くと、どんなイメージですか?
多分、「怖い」「すごくストイック」「厳しい食事制限」「母乳育児しか認めない」とか、かなりネガティブなイメージを抱く方が多いのではないでしょうか。
実は、これ、助産師さんによってかなり違います。
すっごく厳しくて、ミルクを足すなんて子供が不幸!とか、食事制限!!みたいな方も、もちろんいます。
反対に割とゆるくて、夜ゆっくり寝るために寝る前だけミルクにしても良いんじゃない?とか、仕事をしていたり、家をあけないとならなかったりする人には、最初からミルクとの混合でいけるように、母乳のケアをしてくれたりと臨機応変にしてくれる人もいるんです。
桶谷は基本的に一番近い助産師さんのところに行きます。
問い合わせると、まず居住を聞かれて、それだとこちらが近いから、この助産師に連絡してください、と言われることもあります。
ただ、助産師さんによって、やはり非常にストイックな方と、ゆるい方といるので、知り合いからの評判を聞いていたりして、どうしてもこの助産師さんに行きたいという思いがある時は、それを直接お伝えしてみましょう!
基本的にママの味方なので、寄り添って聞いてくれるはず!
そうでないなら、この段階ですでにその助産師さんとは合わない可能性があるので、別のところに電話してみましょう!
私が出会ったのは、非常にゆるくて本当に桶谷?と思うような助産師さんだった。
食べないストレスまでかかるなら、食べちゃいなよ、治してあげるから
なんとその助産師さんは、そんな私にこんな神様仏様みたいなことを言ってくれた。
「育児も大変だし、乳腺炎になるかもってだけでも不安でストレスなのに、たまに息抜きに好きな物食べることまでやめて、またストレスになるくらいなら食べちゃいなよ。なったら、良いよ、治してあげるからおいで」と。
「まあ、でも、辛いから、なりそうな時はラーメンとかお餅とかはやめておきなね」って。
この時、私は、一般的にたべては良くないと言われているもののなかでも、「ラーメン」「お餅」が特にダメなのね、と深く心に刻んだのでした。
一応、乳腺炎になりやすい人が食べること、食べないことを推奨されている食品をリストアップしておきます。
1)高カロリー、高脂肪の食べ物(揚げ物や焼き肉、ピザなど)
2)添加物の多い食べ物(レトルト、インスタント、ジャンクフードなど)
3)乳製品(牛乳、ヨーグルト、シチューなど)
4)刺激の強い食べ物(キムチ、カレーなど)
5)お餅、もち米を使った食品
6)洋菓子類(生クリームがダメと聞いたことがあります)
1)野菜類(根菜類や葉物)
2)海藻
3)大豆製品
4)白身魚、脂肪分の少ないお肉
また母乳をサラサラにする、と言われているお茶もリストアップします。
・白湯
・たんぽぽコーヒー
・たんぽぽ茶
・ほうじ茶
・ドクダミ茶
・ごぼう茶
・ハーブティー(マリエン薬局のハーブティーなど有名なものもありますね)
このなかのごぼう茶!
これ、今でも忘れられない。。。
もう、もうですね、これを飲み干すだけでも、母親の愛情が満タンなんだよ!と大声で言いたいくらい、とんでも茶だった。
とにかくね、味が完全な泥水なの。
あまりにすごいのに、訴えても訴えても親身になってくれない夫に、ある日一口飲んでもらったら、これまで飲んでいたことをすっごく尊敬されたもんね。
でも、もっと飲みやすくてそこまでひどい味ではないものもあるみたいなので、ごぼう茶が全部とても飲めない代物ということではないのかも。
桶谷式のマッサージは痛くない
さて、激痛の中、開通させてもらうために、マッサージを受けに行く。
どんなにか痛いだろうと思う、でしょ?
でも、痛くない。いや、、たぶん、痛いんだと思う。
助産師さんがよく「ごめんね、ちょっと痛いよ」って申し訳なさそうに言って、施術していたから。
でも、私にはいたくなかった。
それまで痛くて痛くてどうしようもない中、授乳するたびに激痛で、その痛みで麻痺していたから?
麻痺してるから、開通するためのマッサージは痛くないのかな?
と思ったこともあったけど、
帰省中に産婦人科の母乳外来に救急で行った時のマッサージは死ぬほど痛かったので、桶谷の施術は本当に神の手だと思った。
圧抜きを覚えよう
どんなに気を付けていても、どうしてもつまるので、編み出した方法が、お風呂のたびに、軽くマッサージして簡単なつまりは出してしまう、圧抜きをすること。
これがうまくなると、結構な栓まで取れて、取れると、その瞬間つまっていた乳腺から放射状にぴゅーっと母乳が飛び出してくる。(ちなみに、この乳腺をつまらせていた「栓」みたいなものは、すごく小さいけど、すごく小さい石(大げさに言えば)みたいに、コリコリした感触がある。)
この快感!すごく楽になるし、乳房の固くなった部分がふーっと柔らかくなるのが分かる。
(圧抜きのやり方)
1)両手を乳房のわきに当て、左右から乳房の間に向けて軽く押し、そのまま15~30秒くらい静止します。
2)今度は乳房を下から持ち上げて15~30秒くらい静止します。
3)乳輪部を親指と人差し指ではさみ、乳輪部の奥に向けて押しながら指の腹を合わせます。
引用:「初めてママの母乳育児安心BOOK」たまごクラブ特別編集(ベネッセコーポレーション)
例えばフルタイムで日中にどうしてもおっぱいが張ってきちゃって辛いとなった時も、おトイレで圧抜きができるとぐっと楽になります。この時はうまくいくと放射状に母乳が出てくるので、子供のおむつを持って行って、それをカバーにしてやるのが一番良いよと桶谷の助産師さんから教えてもらいました。
とにかく、お風呂の時に優しく優しく触って、固くなっているところをたどって、どの乳腺が詰まっているのかを見つけるようにたどってきて、なんとなくこれかな?というのを見つけたら、そこを優しく優しく3本の指(上には2本と書いてありますが桶谷の指導では、親指、人差し指、中指の3本でした)で乳房の根本から上に押し出すように、最後は両手の親指の指先で中から膿を出すみたいに、押し出すこと。最初はうまくいかないけれど、毎日していると、ある日栓を抜くコツみたいなのが分かってくるはず。
これができるようになると、かなり違う。
あ、やばいかも、と思ったら、自分なりにつまりを取っておいて、あとは桶谷の助産師さんのところでがっつり取ってもらう。これが理想系。
葛根湯が乳腺炎に良いと言われるけど
乳腺炎と調べると、葛根湯とロキソニンが出てくる。
ロキソニンはとにかく乳腺炎になってしまって痛くてどうしようもない時に、痛み止めとして飲んでも大丈夫と多くの助産師さんや産婦人科のお医者様が言っている薬。
葛根湯は、身体を温めて発汗を促す作用がある。また、血・水の流れをスムーズにして、こわばりや痛みをとるという効果があると言われている。
特に葛根湯に含まれる生薬「葛根」には、乳汁の分泌を促進させる作用があるとのこと。十分に母乳が作られ、その流れがスムーズになって排出されれば、乳腺が詰まる心配も少なくなる。同じく生薬の「芍薬」は止血・止痛作用や血液を補う作用があるとのこと。腫れて痛む乳腺炎のつらさも和らげてくれる。
葛根湯は、症状が出始めたと思ったときに飲むのが、一番良い。風邪のときも「ひきはじめ」の時に葛根湯を飲むのが一番いいタイミングとされており、それと同様に「いつもとは違う気がする」など、乳房に違和感を感じたときに、すぐ飲む。
その段階を過ぎ、「乳房がカチカチ」「発熱している」となったら、葛根湯では手に負えない状態となっているということ。
上記している通り、葛根湯には乳汁の分泌を促進させる作用があるので、たくさん母乳があるのに、赤ちゃんが全部飲み切ってくれないために、つまってしまって乳腺炎になっているタイプの方には逆効果となる時があるようです。私はまさにこのタイプで、葛根湯は逆効果になるから飲まないこと、と言われていました。ご自分のタイプがどの乳腺炎のタイプなのかを知ってから葛根湯の服用をしてください。
乳腺炎には3タイプある
母乳の分泌が過剰であったり、分泌は過剰ではなくても、赤ちゃんの吸う力が弱くて、母乳が残ってしまったりで、溜まりすぎた母乳が乳管に詰まって、炎症を起こすものです。これはきちんと対処しないと化膿性乳腺炎になってしまう恐れもあるので気を付けてください。
症状としては、乳房全体が赤く腫れて固くなる。痛みを伴うしこりができる。微熱が出る。などがあります。
乳頭に傷があることや黄色ブドウ球菌が定着していることが原因で、乳腺が細菌感染し、激しく炎症が起きてしまうものです。
症状としては、全身に震えと悪寒があり、高熱が出る。乳房に激しい痛みと腫れがある。症状がおさまったあとに、膿瘍が出来て、外に膿が出ることがある。などがあります。
乳輪の下にしこりが出来て、膿瘍が何回も出るようになるもので、乳管に老廃物やケラチンなどが詰まることによって炎症し、炎症部分が細菌に感染し膿瘍ができます。
ご自分がどのタイプの乳腺炎なのかを把握したうえで、服薬をしてください。これらの判定は母乳外来に行くと教えてもらえると思います。
覚悟していた第二子の母乳育児、、果たして
第一子の時は良くない時は毎週、すごく調子が良くても2週に一度のペースでメンテナンスに桶谷の先生に通っていたので、第二子もどんなにか苦労するのだろうと思っていた。
なんと!乳腺炎どころか、一度も乳房が固くなること、さえしなかった!!!
もう、悟りました。
桶谷の助産師さんにも何度も言われていた「組み合わせの問題なんだよ」という言葉。
子供が悪いわけでもない、母親が悪いのでもない、その「組み合わせ」の問題。
だから第二子も、違うママなら、ママを乳腺炎にさせちゃったかもしれない。
たまたまの組み合わせ。
あの時の私が、これを本当の意味で理解していたら、すごく気分的に楽だったろうになとその時思ったのでした。
桶谷の助産師さんの話では、実は最初の初乳を与える前のケアをするだけでも、乳腺炎を予防できるらしいです。ただ、産婦人科では外部の人が入って施術するのは嫌がられるから、友人の面会ということで入って、ケアすると言ってました。最初はやはり乳腺も開いてないし、乳房も小さいから赤ちゃんもくわえにくいし、吸いにくいので、最初に桶谷の乳腺開通マッサージというのを受けておくと随分違うみたいです。これはもちろん、退院後のどのタイミングでもできる施術です。初乳の前でなければできないということではありません。
乳腺炎を繰り返してしまうタイプなら、、、まとめ
とにかくなってしまったら、痛いし、熱が出る時もあるし、体はだるいし、大変!赤ちゃんのお世話がなくなることはないので、とにかく予防が大切です。
なってなくても定期的にメンテナンスに行って、つまりを取ってもらいましょう。この時、桶谷だと授乳の様子も見てくれて、くわえさせかたや抱き方もアドバイスしてもらえます。
そして、日々、自分なりにでもお風呂などで乳首のマッサージをして、できたら圧抜きの方法をマスターしましょう!
それだけ頑張っても、なるときはなります!
「これは乳腺炎になるかも、やばいかな、、と思ったら、とにかくロキソニン飲んでから桶谷においで!」とよく言われました。ロキソニンはとにかく常備しておきたい薬です。
しぇんこ
7歳と3歳の姉妹を持つアラフォー&ワーキングママです。
女の子育児をこよなく愛し、育児に仕事に家事にと奮闘中。
女の子育児ならではの悩み、4歳差ならではの悩みに向かい合い、研究の日々。
長女誕生以来、自分なりにこだわって調べてきたことを、育児に奮闘中のママへお届けしたいと思っています。
詳しい自己紹介、ブログを始めるきっかけは最初の投稿に書きました。
よろしければ、お読みくださいませ!
しぇんこ